西表島の気候と自然

2009年1月26日更新
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概要
西表島は、日本の最南端に近い位置にあり、台湾の東約100Kmに位置し
亜熱帯に属するが、北回帰線から僅か100q程しか離れず、熱帯に近い
亜熱帯の島で、形は四角形に近く平地が少なく標高100〜400mの山地が
島の殆どを占める台地状で、最高標高は古見岳の469.5mです。
年平均気温約23.5℃、最低気温(極値)6.7℃、最高気温(極値)35℃、
年平均降水量約2300o、平均湿度約80%、平均風速約4mです。
そのため、冬でも晴天時には夏日(25℃以上)になることもありますが、
天気が崩れると大陸からの季節風が強く気温も15℃を下回り、
雨天の日が長く続くこともあります。
一方、夏は晴天が続き台風や熱帯性低気圧の影響がなければ雨が降らず、
晴天が1ヶ月以上続くことさえ珍しくありません。 *石垣島地方気象台ホームページ
しかし、海洋性気候のため34℃を超えることは殆ど無く、
木陰では涼しささえ感じます。(近年は地球温暖化のせいで暑い)
このため、西表には北方系の生物、南方系の生き物、
八重山や西表島固有の生き物と、多様性に富んだ生き物が暮らしています。
彼らは、夏の暑さと干魃を避けるかのように、
谷沿いや低地に多くが生息しています。
その代表がイリオモテヤマネコやカンムリワシです。

西表の地質と地層
西表島の地質は殆どが、新生代4紀の砂岩や礫岩、泥岩ででき、水平に近い地層です。
海岸付近には隆起珊瑚礁の石灰岩と北岸には古生代の緑色片摩岩が、僅かに見られます。
また、北岸には活断層を示す。段丘が見られ西表島が、活断層に囲まれていることが、分かります。
このように新しい地質でできている西表島は、表土が浅く地味が痩せていて、
樹木には毎年花を咲かせないものもあります。

残存種と海洋分散
また、西表島は過去大陸と陸続きの期間がありましたが、
現在は、大陸から離れた離島であるために、
大陸から分離され分化したいきもの(残存種)や、
島の面積に制約され絶滅したと考えられるいきもの
海流(漂着種子)や渡り鳥によりもたらされた植物や、
渡海による海洋分散、温暖化により北上し、島に残された生き物、
寒冷化により南下し分布を広げ、島に根付いたいきもの
と多岐にわたりますが、それはあくまでも
人間の論理付けでしかないのですが。
残存種としては、イリオモテヤマネコ、イリオモテボタルなどです。
海洋分散の代表はマングローブやヒルガオ科や、マメ科植物が考えられます。


西表の雨
西表の雨は大まかにいって、夏の台風や熱帯性低気圧の雨、
秋から冬は大陸からの季節風に伴う小雨。気圧の谷や前線の通過に伴う雨、
梅雨前線による雨に大別できます。
そのほかに、小さな雨雲によるにわか雨もあります。
しかし、屋久島や紀伊半島のように山岳性の雨がないために、
年間の雨量は3,000oを超えることは希です。


西表の森とマングローブ林
西表は熱帯に近い亜熱帯のせいもあり、多くの植物が生育しています。
特に温帯の森に比べ、ツル植物や着生植物が多いことも特徴です。
また、島の多くが酸性土壌ですが、海岸付近の隆起珊瑚礁はアルカリ性土壌で、
全く性質が違うために、約1100種(シダ植物以上の維管束植物)
多様の植物が確認されています。
台風の影響も大きく、高さ20mを超える樹木は少なく、真っ直ぐに伸びた木は希です。
絞め殺し植物やシダに代表される、高い湿度が必要な植物が多く、
複層林を形成していますが、台風の影響で、発達が阻害されている所も有ります。
また、河川の汽水域にはマングローブ林が発達していて、
西表の代表的な景観の一つになっています。
それらのマングローブは、八重山を実質的な北限とするものが多く、
仲間川下流域には日本最大のマングローブ林が広がっています。

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